非常に残念な、「ドローン」という言葉のイメージを著しく悪くしてしまう事件が起こりました。
連日の報道で皆さんもご存知のことと思いますが、9月14日、10機のドローン(UAV)がサウジアラビアの世界最大のアブカイクを含む主要な石油処理施設と付近の油田を攻撃し、大火災が発生しました。イエメンの反政府武装組織フーシが攻撃を実行したとの声明を発表しているそうです。
この攻撃に使われたドローンについて、少し調べてみました。
まず、このドローンですが、イラン製の「アバビール(Ababil) 3」の改良型ではないかとのことです。
アバビール3はいわゆる固定翼機タイプで、全長全幅それぞれ3mくらいの大きさの無人航空機(UAV)です。
トップスピード時速200km、100km先まで飛行可能、上空5kmまで上昇可能とのことですが、
今回の攻撃に使用された機体はなんと1,000km以上先から飛行してきたと見られていますから、それなりに改良を加えられているものと思われます。
しかも恐ろしいことに、どうやらこの機体は1機15,000ドル以下(約162万円)くらいで製造されているのではないかとのことです。
現在、イランでは多くの「超低価格」軍事用ドローンが製造されており、中にはなんと200ドル(2万円強)くらいのものもあるらしいとのこと。
民生用・ホビー用の安価な部品を世界中から集めて制作しているため、こんなに低価格で制作できてしまうそうです。
爆弾を搭載して時速200kmで遥か遠方からぶっ飛んできて自爆攻撃を行う恐ろしいドローンが、イランによって過激派などの手に渡っているのです。
改めて、本当に恐ろしい世の中になったものだと痛感します。
さて、我々が日頃仕事や趣味で利用しているドローンは、これらのドローンと「通称以外は」一切異なります。
多くの方が業務や趣味に使用しているものはマルチコプターで、カメラによる空撮や物資の輸送が中心ですし、遠方まで飛行といってもせいぜい10km先が限界です。速度だってそんなに出せません。
最近はドローンを飛行させている際などに、周囲の方々から好意的に見ていただけるようになってきたなぁと実感しておりましたが、今回のような事件が頻発し日々報道されていくと、一般の方々が「ドローン」と聞いて思い浮かべるのは我々が使用するような機体ですから、結果、数年前(2015年頃)のようにドローン全体のイメージが悪化し、ドローンやその操縦者に対して世間の目が冷たくなることもあるかもなぁと危惧しています。できれば今回のような機体は、ドローンと呼ばず無人航空機と呼んでほしいのですが、日本に限らず他国のマスコミも「Drone」と表記。まぁ、そのほうが一般層にわかりやすいし伝わりやすいですもんね。
産業でのドローン活用が飛躍的に増加し、それに伴い飛行するドローンやその操縦者がどんどん増えてきていますので、近い将来にはドローンを飛行させるのに免許的な国家資格が必要になるのではないかと噂されています。が、今のところまだそのような国家資格はありません。
ですから、ドローンという言葉に一時期のような不安要素が含まれつつある今、「安全なドローンパイロットだ!大丈夫な人だ!」と証明するには、JUIDA認定資格が非常に有効です。ぜひこの機会に、当スクールの受講をご検討くださいませ!
(最後強引に宣伝に持っていってしまい申し訳ありませんでした(^^;) )