先日、長野県「野平の一本桜」を撮影するためにやってくる人々のマナーが悪すぎるという残念なニュースを拝見しました。
耕したばかりの畑を踏みつけ、ロープを張って進入禁止にしている高台に登り、集落の住人が生活のために大切にしている畑に勝手に入り込み、夜には三脚で道をふさぐ・・・など、地域住民の方たちが大変迷惑をしており、注意しに行っているそうですが、そのようなマナーの悪い撮影者が何十人もいるそうで、住民の方々の中には「もう桜を切ってしまいたいくらいだ」「そんなことしなきゃ撮れないならカメラやめてくれ」とおっしゃっている方もいらっしゃいました。おっしゃる通りだと思います。
確かに、「ここは素敵な写真が撮れるぞ!」とわかれば、カメラやドローンでの撮影が趣味の人であれば何とか撮りたいと思います。私もそうです(;´∀`)
ただし、誰かに迷惑をかけてまで撮る写真に価値はないのではないでしょうか。良識ある撮影者であれば、許可の出た限られた条件の中でいかに良い作品を撮ろうとするかに四苦八苦し、そうやって撮影することと、その中で撮影できた作品の出来に満足した時に大きな喜びを感じるものです。また、そもそもきちんと許可を得て条件の中で撮影したものでなければ、堂々と問題なくSNSなどに投稿できないと思うのですが、そういった感覚が欠如している方々も多いようです。ドローンに関してはYouTubeを見ているとそのような方の動画を多々見かけます。例えば、岩手県八幡平市にある「松尾鉱山跡地(廃墟群)」は一切の立ち入りとドローンの飛行が禁止されており、国や県から仕事として依頼された方・映画撮影で特別に許可を得た方以外は立入もドローン飛行も撮影もすべて禁止です。しかし、検索するとドローンでの空撮動画がまぁたくさん出てきます。驚くべきことに、投稿者の中には有名なドローンユーチューバ―や空撮業者も含まれていました(林野庁に確認しましたが、いずれも許可を出していないとのことでした)。
ドローンでの撮影は、通常のカメラでの撮影以上に気を付けなければいけないルールやマナーがあります。
まず法律を守ること。必要に応じて航空局や空港へ飛行許可・承認申請を行う必要もあります。
次に、土地や物件の管理者の許可を得ること。その際、管理者の方などから条件が出される場合もありますから、それをしっかり守って飛行及び撮影を実施します。
また、飛行直前には周囲の安全確認と機体の点検を実施する必要があります。
そして、第三者が周囲にいない状況で飛行させること。間違っても第三者の頭上を飛行させないこと。ドローンは飛行音が大きいものもありますので、その辺の配慮も必要です。
以上のルール・マナーをしっかり守った上で飛ばし撮影した作品にこそ、価値があるのではないかと私は思います!
はっきり言って様々な許可を得るのは大変です。お願いしても許可されないことも少なくありません。ですが、全てクリアーにして撮影していかないと、ドローン操縦者全体のイメージが悪化し、様々な規制がより厳しくなっていくことだってあり得ます。
地上のカメラも上空のカメラも、ルールとマナーを守って撮影しましょう(*´▽`*)
※2019年4月23日より、国土交通省の情報共有サービス「飛行情報共有機能」(DIPSと連携)が始まりました(^▽^) ちょうど4月末に飛行予定があったため早速使用してみましたが、少々飛行計画作成がやりにくいものの、バッティングを避ける上でとても役に立つシステムだと思いました(^o^) 今後はこのシステムの使用もルール・マナーの一つにすべきと思います(b^ー゚)